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太陽と月の神話8 月の女神ヘカテ [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。

本日ご紹介するのは月の女神ヘカテ。
月の女神アルテミスとセレネが月の輝く部分を象徴するのだとすれば、
ヘカテは月の暗い部分を象徴する女神。
でも、もともとは、神々の王ゼウスとヘラの間に生まれた娘で、
オリンポス山で、何不自由なく暮らしていました。
ヘカテの運命が大きく狂ったのは、ちょっとしたいたずらから、
ヘカテは母ヘラのたいせつにしていた香料を、こっそり盗みだし、母の怒りをかってしまったのでした。
一度怒りだしたら、誰にも止められないヘラ。
ヘカテは地上へ逃れ、ちょうどコドモを生んで床についていた女の家へともぐりこんだ。
しかし、ヘカテはヘラの使いの神々にとらえられ、出産後の女の体にふれていたとして、
アケローン河に投げ込まれた。
黄泉の国へと続くアケローン河に投げ込まれたヘカテはこうして冥界の女王となった。

ヘカテは黄泉の国の入り口に、猛犬ケルベロスを従えて立っている。
ひっきりなしに訪れる亡者たちの訴えには耳をかそうともせずに
容赦なく、地獄に落としたという。
ヘカテは四つ辻に現れて、旅人達を襲うとしておそれられていた。
人々はヘカテと出会うことをおそれて、四つ辻に彼女の像をおき、
満月の晩ごとに、さまざまな食物をそなえて、ヘカテの心をしずめました。

ヘカテは魔女たちとも関係が深く、中世の魔女たちの集会にはかかせない存在だったという。
また、ヘカテは死と再生を司る新月の象徴でもあるのだそう。
ちなみに乙女の象徴である三日月を司るのがアルテミス。
成熟した女の象徴である満月を司るのはアフロディテ。

人々にとって、もっとも遠い存在だった残酷な女神は
こうして、当時の人たちにとって、もっとも身近な存在になったのだという。

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