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太陽と月の神話9  太陽の神ヒュペリオン [太陽と月の神話]

16こんにちは太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。

ギリシア神話の太陽神としてアポロン、ヘリオスをご紹介しましたが、
ギリシア神話にはもうひとりの太陽神がいます。
それがヒュペリオン。

実はヒュペリオンが何をしたか、どんな逸話があるのか、伝わっていません。
それは彼がゼウス以前の神たちティタン族であるから。

ティタン族は、ウラノス(天空)を父とし、ガイア(大地)を母とした
巨大な体を持つ兄弟たちです。
この兄弟は、6人の男性と6人の女性の12人。
父ウラノスは兄弟を冥界の底タルタロスに投げ込んでしまいました。
兄弟が魔物のような姿をしていたためです。
怒りを感じた最年少のクロノスは父ウラノスを倒し、
兄弟を救い出しました。
ところが、クロノスは、末息子ゼウスによって倒され、権力を奪われます。
こうして弟クロノスを救おうとしたティタン族と、
ゼウスを中心に結集したオリンポスの神々との間に
戦いが繰り広げられることになったのです。
この戦いは10年続き、ゼウスの勝利に終わりました。
ゼウスは、ティタン族を冥界の底タルタロスに投げ込み、
永遠に閉じ込めてしまったということです。

さて、ティタン族のヒュペリオンは、太陽と月と曙の父。
つまり日の神々の先祖というわけです。
光り輝くように美しいと言われています。
シェークスピアが「ヒュペリオンの巻き髪、ゼウスの額」とうたったほど。
のちにアポロンがヒュペリオンの性格を引き継ぎました。
そしてヒュペリオンの領土もまた、アポロンに譲り渡されたのです。

ヒュペリオンのその名は、「高みを(hyper)行く者(ion)」という意味があります。


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