太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第44回 月桂樹 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第44回目は太陽カードから、25月桂樹。

13世紀に活躍した偉大なる哲学者アルベルツス・マグヌスは
自然の善なる力による奇蹟を信じていたと言われています。
たとえば宝石や植物には媚薬の原料となるものが多く、
病気を治す力があり、予言の能力さえ秘めていると考えていたようです。
そのアルベルツスが著わした「植物および宝石の不思議な効力」という小冊子には
さまざなな不思議な力について書かれています。
その中から月桂樹にまつわるお話をご紹介しましょう。
8月、ヘリオトロープという、太陽に似た姿の花を摘んで、
オオカミの歯とともに月桂樹の葉に包み、
いつも忘れずに身につけておきなさい。
そうすれば、あなたの悪口を言う人は誰ひとりとしていなくなるだろうし、
中傷する人も去っていくだろう。
月桂樹の包みを枕の下に入れて眠りについたなら、
あなたの家に泥棒に入ろうとする者の姿を夢の中で見るに違いない。
もし教会の中に隠しておけば、
夫に内緒で不貞を働いている女性を教会の中に閉じ込め、
一歩も外に出られないようにすることができる。
すごいパワーです!
月桂樹の包みを作ってみたくなります。
でも…、オオカミの歯はどうやって手に入れたらいいんでしょうね?
参考:「黒魔術の手帖」澁澤龍彦(河出文庫)
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第44回目は太陽カードから、25月桂樹。

13世紀に活躍した偉大なる哲学者アルベルツス・マグヌスは
自然の善なる力による奇蹟を信じていたと言われています。
たとえば宝石や植物には媚薬の原料となるものが多く、
病気を治す力があり、予言の能力さえ秘めていると考えていたようです。
そのアルベルツスが著わした「植物および宝石の不思議な効力」という小冊子には
さまざなな不思議な力について書かれています。
その中から月桂樹にまつわるお話をご紹介しましょう。
8月、ヘリオトロープという、太陽に似た姿の花を摘んで、
オオカミの歯とともに月桂樹の葉に包み、
いつも忘れずに身につけておきなさい。
そうすれば、あなたの悪口を言う人は誰ひとりとしていなくなるだろうし、
中傷する人も去っていくだろう。
月桂樹の包みを枕の下に入れて眠りについたなら、
あなたの家に泥棒に入ろうとする者の姿を夢の中で見るに違いない。
もし教会の中に隠しておけば、
夫に内緒で不貞を働いている女性を教会の中に閉じ込め、
一歩も外に出られないようにすることができる。
すごいパワーです!
月桂樹の包みを作ってみたくなります。
でも…、オオカミの歯はどうやって手に入れたらいいんでしょうね?
参考:「黒魔術の手帖」澁澤龍彦(河出文庫)
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第43回 媚薬 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第43回目は月カードから、14媚薬。
20世紀前半に活躍したオーストリアの作家ヘルツマノフスキー=オルランドの作品に
「皇帝に捧げる乳歯」という小説があります。
この小説には媚薬の話が取り上げられています。
そのくだりをご紹介しましょう。
ウィーンの宮廷書記官であるアインフーフは
街で大人気の歌姫に恋をしました。
猛アタックするのですが、いっこうに色よい返事がもらえません。
ドナウ川に身投げをするかも、というくらいに落ち込んでいたところ、
友人グロースコプフが妙案を授けました、
「中世魔術の秘法を使いたまえ」。
ウィーン旧市街の一角に愛の霊薬、つまり惚れ薬を調合できるお婆さんがいる。
かの妖術師カリオストロの料理番をしていた女性だ。
そのお婆さんを訪ねて霊薬を調合してもらうといい、と。
アインフーフはさっそくお婆さんの家に足を運び、
その霊薬を求めました。
「何でもないことだよ。
奇数日の金曜日にマンドラゴラの根を買っておいで。
その際には右の肩越しに、指を折り曲げたまま受け取ること。
それを私が煮立て、黒いむく犬の尻尾を燃やし、
白鳩の糞をふりかけ、
乾燥させたワニの脳髄も加えるんだ」。
宮廷書記官ワインホーフは薬草店に出向き、
お婆さんに言われた通りの買い物をして
一世一代の恋を叶えようとするのですが…。
…そんな一節が記されています。
ワインホーフが求めた霊薬こそ、媚薬。
この小説の妖しさを、いやがうえにも増す小道具として登場しているのですね。
参考:「悪魔の話」池内紀(講談社現代新書)
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第43回目は月カードから、14媚薬。

20世紀前半に活躍したオーストリアの作家ヘルツマノフスキー=オルランドの作品に
「皇帝に捧げる乳歯」という小説があります。
この小説には媚薬の話が取り上げられています。
そのくだりをご紹介しましょう。
ウィーンの宮廷書記官であるアインフーフは
街で大人気の歌姫に恋をしました。
猛アタックするのですが、いっこうに色よい返事がもらえません。
ドナウ川に身投げをするかも、というくらいに落ち込んでいたところ、
友人グロースコプフが妙案を授けました、
「中世魔術の秘法を使いたまえ」。
ウィーン旧市街の一角に愛の霊薬、つまり惚れ薬を調合できるお婆さんがいる。
かの妖術師カリオストロの料理番をしていた女性だ。
そのお婆さんを訪ねて霊薬を調合してもらうといい、と。
アインフーフはさっそくお婆さんの家に足を運び、
その霊薬を求めました。
「何でもないことだよ。
奇数日の金曜日にマンドラゴラの根を買っておいで。
その際には右の肩越しに、指を折り曲げたまま受け取ること。
それを私が煮立て、黒いむく犬の尻尾を燃やし、
白鳩の糞をふりかけ、
乾燥させたワニの脳髄も加えるんだ」。
宮廷書記官ワインホーフは薬草店に出向き、
お婆さんに言われた通りの買い物をして
一世一代の恋を叶えようとするのですが…。
…そんな一節が記されています。
ワインホーフが求めた霊薬こそ、媚薬。
この小説の妖しさを、いやがうえにも増す小道具として登場しているのですね。
参考:「悪魔の話」池内紀(講談社現代新書)
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話 第42回 月カード 05 満月 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2019年4月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithフェニックス&ドラゴン」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをお話する新企画です。

第41回は 月カード 05 満月にまつわるお話です。

インドにチャンドラという王様がいました。
チャンドラは月という意味です。
チャンドラは南西部に王国を築きました。
チャンドラ王朝では10月の満月の晩に、「アフアの花祭り」という
月をたたえるお祭りを開催していました。
アフアは大変大きな木で白い花を咲かせます。
この花は月の光の下では薄いピンクにみえるのだそうです。
このアフアの花から酒を造り、満月の晩に願いをかけながら飲むと
願いが叶うと信じられていました
このアフアの花祭りは何千年もたった今でも行われているのだそうです。
ちなみにアフアと同じ種類の花が沖縄にもあるそう。
それは、月桃でやはり白い花で甘い香りがするのだとか。
参考文献 月の本 写真 林完次 光琳社出版
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2019年4月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithフェニックス&ドラゴン」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをお話する新企画です。

第41回は 月カード 05 満月にまつわるお話です。

インドにチャンドラという王様がいました。
チャンドラは月という意味です。
チャンドラは南西部に王国を築きました。
チャンドラ王朝では10月の満月の晩に、「アフアの花祭り」という
月をたたえるお祭りを開催していました。
アフアは大変大きな木で白い花を咲かせます。
この花は月の光の下では薄いピンクにみえるのだそうです。
このアフアの花から酒を造り、満月の晩に願いをかけながら飲むと
願いが叶うと信じられていました
このアフアの花祭りは何千年もたった今でも行われているのだそうです。
ちなみにアフアと同じ種類の花が沖縄にもあるそう。
それは、月桃でやはり白い花で甘い香りがするのだとか。
参考文献 月の本 写真 林完次 光琳社出版
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第41回「聖ブリギッド祭」&「竜」 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる神話や伝説などをご紹介しましょう。

第44回目は、太陽カード01「聖ブリギッド祭」、そして月カード29「竜」。
.jpg)
毎年2月1日、2日は、春の訪れを祝う「イモルグの祭」が開かれます。
その日、春の女神であり、鳥獣の守護神でもあるブリギッドは
ある竜に戦いを挑みます。
その竜とは、魔法使いケルフ・ベリの手下。
ケルフ・ベリは、冬の厳しさを象徴するような青い顔をしており、
人間を貪り食う存在です。
ブリギッドは竜を退治しようと、子羊とともに進軍します。
その子羊は勇敢に竜と闘った末、
竜と、冬のシンボルであるケルフ・ベリを打ち負かすのです。
毎年、こういった戦いが繰り広げられ、
そのたびにケルフ・ベリは負け、神聖な木の下に逃げ込みます。
そこに自分の荷物を下ろし、
4月30日になると石に姿を変え、次の冬がやってくるまで、
ずーっと石のままで待ち続けるのだとか。
参考:「世界の神話」マイケル・ジョーダン著(青土社)
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる神話や伝説などをご紹介しましょう。

第44回目は、太陽カード01「聖ブリギッド祭」、そして月カード29「竜」。

.jpg)
毎年2月1日、2日は、春の訪れを祝う「イモルグの祭」が開かれます。
その日、春の女神であり、鳥獣の守護神でもあるブリギッドは
ある竜に戦いを挑みます。
その竜とは、魔法使いケルフ・ベリの手下。
ケルフ・ベリは、冬の厳しさを象徴するような青い顔をしており、
人間を貪り食う存在です。
ブリギッドは竜を退治しようと、子羊とともに進軍します。
その子羊は勇敢に竜と闘った末、
竜と、冬のシンボルであるケルフ・ベリを打ち負かすのです。
毎年、こういった戦いが繰り広げられ、
そのたびにケルフ・ベリは負け、神聖な木の下に逃げ込みます。
そこに自分の荷物を下ろし、
4月30日になると石に姿を変え、次の冬がやってくるまで、
ずーっと石のままで待ち続けるのだとか。
参考:「世界の神話」マイケル・ジョーダン著(青土社)
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第40回 月カード20 海 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
a href="http://tuki-yomi.net/media.html" target="_blank">月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2019年4月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithフェニックス&ドラゴン」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをお話する新企画です。

第40回は 月カード 20 海にまつわるお話です。

ニューヘブリデス諸島のタンナに伝わる、海の起源についてのお話です。
タンガルアはアニワの女性セイマタを妻として、小さな男の子がひとりいました。
アニワの人たちはタンガルアがうなぎかへびのような形をしているのを嫌い
殺してしまいました。
タンガルアの死体を埋めたところには、木のほかに、
たくさん甘美な水がわきだしていました。
セイマタはそのまわりにがんじょうな石塀を作り、
息子に誰にもこの泉の話をしてはいけないと命じました。
ところが、息子は秘密をもらしてしまいました。
これに怒った母親は泉の石塀をこわし、水は大河となって
流れ出し、海になりました。
参考文献 神話の話 大林太良 講談社学術文庫
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2019年4月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithフェニックス&ドラゴン」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをお話する新企画です。

第40回は 月カード 20 海にまつわるお話です。

ニューヘブリデス諸島のタンナに伝わる、海の起源についてのお話です。
タンガルアはアニワの女性セイマタを妻として、小さな男の子がひとりいました。
アニワの人たちはタンガルアがうなぎかへびのような形をしているのを嫌い
殺してしまいました。
タンガルアの死体を埋めたところには、木のほかに、
たくさん甘美な水がわきだしていました。
セイマタはそのまわりにがんじょうな石塀を作り、
息子に誰にもこの泉の話をしてはいけないと命じました。
ところが、息子は秘密をもらしてしまいました。
これに怒った母親は泉の石塀をこわし、水は大河となって
流れ出し、海になりました。
参考文献 神話の話 大林太良 講談社学術文庫
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第39回 五月祭前夜 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第37回目は太陽カードから、03五月祭前夜。

5月1日はメイ・デー(五月祭)。
ヨーロッパの農民のお祭りであり、春の訪れを祝う日です。
それと同時に、メイ・デーは労働者の日でもあり、
労働者と雇用者とが一時休戦し、ともに春を祝います。
で、このメイ・デーの前の晩にあたるのが、五月祭前夜=べルテイン。
この晩、魔女のサバトが開かれるというのです。
有名なところで言えば、ドイツ・ブロッケン山の「ワルプルギスの夜」ですね。
さて、太陽と月の魔女カードの「五月祭前夜」の絵柄は、
五月祭の花形であるメイポールが描かれています。
このメイポール、そもそもは古い樹木の元に人々が集まり、
共同体の重要な議題を討議する場であったのだとか。
また19世紀中頃まではメイ・デーにはこの樹木に花を飾り、
まわりに人々が集まっては歌い、踊ったと言われています。
4月の終わりが近づくと、町や村の広場にメイポールが立てられ、
ポールの上の方には花やリボンが吊り下げられます。
ドイツでは、5月1日の朝、白いドレスの少女たちが花を撒き、
行列の先頭に立ちます。
そのあとにコーラス隊、ブラスバンド、民族衣装の若い女性や若者が続き、
街の中を練り歩いたあと、メイポールの立つ広場へ。
そこでは市長や村長が五月祭の宣言をし、
その年に選ばれたメイブライド(五月花嫁)が手にするロウソクの火を
メイポールの大きなロウソクに移して
「5月よ、5月よ、楽しい5月よ」と歌いながら
皆で輪を作って踊るのだそうです。
面白いことに、子供用に背の低い小型メイポールを用意することもあるんですって。
なんにせよ、ヨーロッパの長く厳しい冬から解放されるのが、5月。
メイポールは、美しい季節である5月の訪れを祝うシンボル的な存在なのです。
参考:「ヨーロッパの祭と伝承」植田重雄著・講談社学術文庫
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第37回目は太陽カードから、03五月祭前夜。

5月1日はメイ・デー(五月祭)。
ヨーロッパの農民のお祭りであり、春の訪れを祝う日です。
それと同時に、メイ・デーは労働者の日でもあり、
労働者と雇用者とが一時休戦し、ともに春を祝います。
で、このメイ・デーの前の晩にあたるのが、五月祭前夜=べルテイン。
この晩、魔女のサバトが開かれるというのです。
有名なところで言えば、ドイツ・ブロッケン山の「ワルプルギスの夜」ですね。
さて、太陽と月の魔女カードの「五月祭前夜」の絵柄は、
五月祭の花形であるメイポールが描かれています。
このメイポール、そもそもは古い樹木の元に人々が集まり、
共同体の重要な議題を討議する場であったのだとか。
また19世紀中頃まではメイ・デーにはこの樹木に花を飾り、
まわりに人々が集まっては歌い、踊ったと言われています。
4月の終わりが近づくと、町や村の広場にメイポールが立てられ、
ポールの上の方には花やリボンが吊り下げられます。
ドイツでは、5月1日の朝、白いドレスの少女たちが花を撒き、
行列の先頭に立ちます。
そのあとにコーラス隊、ブラスバンド、民族衣装の若い女性や若者が続き、
街の中を練り歩いたあと、メイポールの立つ広場へ。
そこでは市長や村長が五月祭の宣言をし、
その年に選ばれたメイブライド(五月花嫁)が手にするロウソクの火を
メイポールの大きなロウソクに移して
「5月よ、5月よ、楽しい5月よ」と歌いながら
皆で輪を作って踊るのだそうです。
面白いことに、子供用に背の低い小型メイポールを用意することもあるんですって。
なんにせよ、ヨーロッパの長く厳しい冬から解放されるのが、5月。
メイポールは、美しい季節である5月の訪れを祝うシンボル的な存在なのです。
参考:「ヨーロッパの祭と伝承」植田重雄著・講談社学術文庫
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第38 回 満月 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第38回目は月カード 5,満月。

ブラジル西部のジュルア河上流のバノ語族に属するカシナウア族の神話です。
マリナウア族の男がクタナウア族に首をきられた。
その首は自分の仲間に呼びかけた。
「私の首は月になるだろう。私の目が星になり、
私の血が虹になったときには、お前たちの妻も、どの娘たちも血を流すだろう。
やがて、日が暮れると、人々は男の首が満月になるのをみた。
彼の目が星になるのを見た。さらに満月が輝きだしたとき、
どの妻たちも出血した。
どの娘たちにも出血させた。
妻たちが血を出し始めると、その夫たちは妻と同衾した。
すると出血がとまり、妻たちは身ごもった。
参考文献 神話の話 大林太良著 講談社学術文庫
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第38回目は月カード 5,満月。

ブラジル西部のジュルア河上流のバノ語族に属するカシナウア族の神話です。
マリナウア族の男がクタナウア族に首をきられた。
その首は自分の仲間に呼びかけた。
「私の首は月になるだろう。私の目が星になり、
私の血が虹になったときには、お前たちの妻も、どの娘たちも血を流すだろう。
やがて、日が暮れると、人々は男の首が満月になるのをみた。
彼の目が星になるのを見た。さらに満月が輝きだしたとき、
どの妻たちも出血した。
どの娘たちにも出血させた。
妻たちが血を出し始めると、その夫たちは妻と同衾した。
すると出血がとまり、妻たちは身ごもった。
参考文献 神話の話 大林太良著 講談社学術文庫
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第37回 聖ブリギッド祭 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第37回目は太陽カードから、01聖ブリギッド祭。

聖ブリギッド祭は2月2日。
この日は、そもそもはケルト民族の豊饒と火の女神ブリギッドを祝う日であり、
のちにケルトの民がキリスト教を受け入れたことにより、
聖母マリアによる清めと安産を祈願するキャンドルマス(聖燭祭)となりました。
さて、毎年ニュースで報道されるのが
2月2日にアメリカ・ペンシルベニアで行われる
「グラウンドホッグデー」の行事。
リスの仲間のグラウンドホッグを使い、春の訪れを予想する天気占いです。
「グラウンドホッグは2月2日に冬眠から覚め、
外に出て自分の影を見ると、驚いて巣穴に戻ってしまう」とされていて、
その日にグラウンドホッグが影を見たら、つまり晴天だったら、
冬はあと6週間続く。
影が見えなかったら、つまり曇りだったり悪天候だった場合には
もうすぐ春がやってくる。
こうやってグラウンドホッグの様子を見つつ、春の訪れを占う行事です。
いったい何故、この行事を2月2日に行うのでしょうか。
聖ブリギッド祭であり、聖燭祭である2月2日は、
日本の節分・立春のように新しい年を祝う日。
太陽の光が日一日と力を増し始める、新しい始まりの日。
だからこそ、新しい年の春の訪れを占うわけなのでしょうね。
グラウンドホッグデーと同じような行事は
世界各地にあります。
アメリカは言うに及ばず、カナダ、ドイツ、オーストリア…。
アイルランドにもそっくりの伝承が残っているのだとか。
それほどに待ち遠しい春の入り口が、この聖ブリギッド祭の日なのです。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第37回目は太陽カードから、01聖ブリギッド祭。

聖ブリギッド祭は2月2日。
この日は、そもそもはケルト民族の豊饒と火の女神ブリギッドを祝う日であり、
のちにケルトの民がキリスト教を受け入れたことにより、
聖母マリアによる清めと安産を祈願するキャンドルマス(聖燭祭)となりました。
さて、毎年ニュースで報道されるのが
2月2日にアメリカ・ペンシルベニアで行われる
「グラウンドホッグデー」の行事。
リスの仲間のグラウンドホッグを使い、春の訪れを予想する天気占いです。
「グラウンドホッグは2月2日に冬眠から覚め、
外に出て自分の影を見ると、驚いて巣穴に戻ってしまう」とされていて、
その日にグラウンドホッグが影を見たら、つまり晴天だったら、
冬はあと6週間続く。
影が見えなかったら、つまり曇りだったり悪天候だった場合には
もうすぐ春がやってくる。
こうやってグラウンドホッグの様子を見つつ、春の訪れを占う行事です。
いったい何故、この行事を2月2日に行うのでしょうか。
聖ブリギッド祭であり、聖燭祭である2月2日は、
日本の節分・立春のように新しい年を祝う日。
太陽の光が日一日と力を増し始める、新しい始まりの日。
だからこそ、新しい年の春の訪れを占うわけなのでしょうね。
グラウンドホッグデーと同じような行事は
世界各地にあります。
アメリカは言うに及ばず、カナダ、ドイツ、オーストリア…。
アイルランドにもそっくりの伝承が残っているのだとか。
それほどに待ち遠しい春の入り口が、この聖ブリギッド祭の日なのです。
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第36回 日食・月食 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第36回目は月カード 10 月食と太陽カード10 日食にまつわるお話
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インドや東南アジアでは、太陽・月にはもう一人の兄弟がいて、三人兄弟姉妹と
考えられています。
その第三の兄弟が太陽・月の邪魔をするといわれています。
太陽・月は突然、第三の兄弟に侵害され、地上が危機的状況においこまれるのです。
日食と月食はこのようにして発生すると考えられているのだそうです。
参考文献 世界神話事典 大林太良他編 角川ソフィア文庫
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第36回目は月カード 10 月食と太陽カード10 日食にまつわるお話
.jpg)

インドや東南アジアでは、太陽・月にはもう一人の兄弟がいて、三人兄弟姉妹と
考えられています。
その第三の兄弟が太陽・月の邪魔をするといわれています。
太陽・月は突然、第三の兄弟に侵害され、地上が危機的状況においこまれるのです。
日食と月食はこのようにして発生すると考えられているのだそうです。
参考文献 世界神話事典 大林太良他編 角川ソフィア文庫
太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第35回 キャンドル [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。
第35回目は太陽カードから、14キャンドル。

ヨーロッパでは日常的にキャンドルに火をともし、
その明かりを楽しむ習慣があるようです。
キャンドルは人々の生活の中に入り込んでいるので
特別な主役になることは少なく、
たいがいが日々の脇役。
そんななか、万霊節のキャンドルはちょっと立ち位置が違います。
万霊節とは、カトリックのお祭りで、
この世に生を受けて死んでいった全ての者を祀る日のこと。
11月2日がその日です。
死者や祖先の霊はこの日、生まれた家に帰ってきます。
彼らが無事に帰ってこられるようにと配慮し、
人々はキャンドルに火をともすのだそうです。
まず家族で墓地に出かけ、そこでキャンドルに火をともします。
この火は「浄罪火(ヘーゲフオイヤー)」と呼ばれ、
赤や青の色ガラスの器の中に緑色をしたモミの葉を敷き、
そこにキャンドルを入れて、火をつけるのだそうです。
この浄罪火は、単に死者や祖霊の目印というだけでなく、
彼らを悪霊から守る役目を持っているのだとか。
また家でもキャンドルに火をともし、死者の魂の安らぎを祈ります。
この火は、永遠の光へと導く助けともなると考えられています。
万霊節は、私たち日本人のお盆のようなもの。
お盆に迎え火を焚き、送り火を焚くように、
ヨーロッパでもキャンドルに火をともしてきたのですね。
民族や住む地域こそ違うものの、
人間の考えることは非常に似ている。
それ以上に、人々が火の持つ力を信じるのは
古今東西、変わりがないことに、軽い驚きを覚えています。
もうひとつ、キャンドル主役のイベントをご紹介しましょう。
今日12月24日はクリスマスイブですが、
この日、キリスト教会では「キャンドルサービス」が行われます。
「世の光」としてこの世に現れたイエス・キリストの誕生を祝う行事のひとつです。
まずはクリスマスイブ直前の日曜日から数えて4週間前から
「アドベントキャンドル」を始めます。
1カ月かけて、教会の壇上にある5つの燭台にキャンドル立て、
順に火をともしていきます。
1週目は予言のキャンドル
2週目は天使のキャンドル
3週目は羊使いのキャンドル
4週目はベツレヘムのキャンドル
クリスマスイブには5本目のキリストキャンドルに。
そしてクリスマスイブ当日、
人々はキリストキャンドルの火を分けてもらい、
聖歌を歌ったり、聖書の朗読を聞いたりするのだそうです。
参考:植田重雄著「ヨーロッパの祭と伝承」講談社学術文庫
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ&月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

第35回目は太陽カードから、14キャンドル。

ヨーロッパでは日常的にキャンドルに火をともし、
その明かりを楽しむ習慣があるようです。
キャンドルは人々の生活の中に入り込んでいるので
特別な主役になることは少なく、
たいがいが日々の脇役。
そんななか、万霊節のキャンドルはちょっと立ち位置が違います。
万霊節とは、カトリックのお祭りで、
この世に生を受けて死んでいった全ての者を祀る日のこと。
11月2日がその日です。
死者や祖先の霊はこの日、生まれた家に帰ってきます。
彼らが無事に帰ってこられるようにと配慮し、
人々はキャンドルに火をともすのだそうです。
まず家族で墓地に出かけ、そこでキャンドルに火をともします。
この火は「浄罪火(ヘーゲフオイヤー)」と呼ばれ、
赤や青の色ガラスの器の中に緑色をしたモミの葉を敷き、
そこにキャンドルを入れて、火をつけるのだそうです。
この浄罪火は、単に死者や祖霊の目印というだけでなく、
彼らを悪霊から守る役目を持っているのだとか。
また家でもキャンドルに火をともし、死者の魂の安らぎを祈ります。
この火は、永遠の光へと導く助けともなると考えられています。
万霊節は、私たち日本人のお盆のようなもの。
お盆に迎え火を焚き、送り火を焚くように、
ヨーロッパでもキャンドルに火をともしてきたのですね。
民族や住む地域こそ違うものの、
人間の考えることは非常に似ている。
それ以上に、人々が火の持つ力を信じるのは
古今東西、変わりがないことに、軽い驚きを覚えています。
もうひとつ、キャンドル主役のイベントをご紹介しましょう。
今日12月24日はクリスマスイブですが、
この日、キリスト教会では「キャンドルサービス」が行われます。
「世の光」としてこの世に現れたイエス・キリストの誕生を祝う行事のひとつです。
まずはクリスマスイブ直前の日曜日から数えて4週間前から
「アドベントキャンドル」を始めます。
1カ月かけて、教会の壇上にある5つの燭台にキャンドル立て、
順に火をともしていきます。
1週目は予言のキャンドル
2週目は天使のキャンドル
3週目は羊使いのキャンドル
4週目はベツレヘムのキャンドル
クリスマスイブには5本目のキリストキャンドルに。
そしてクリスマスイブ当日、
人々はキリストキャンドルの火を分けてもらい、
聖歌を歌ったり、聖書の朗読を聞いたりするのだそうです。
参考:植田重雄著「ヨーロッパの祭と伝承」講談社学術文庫