太陽と月の魔女のおすすめ本 第37回「占いをまとう少女たち」橋迫瑞穂 [太陽と月の魔女のおすすめ本]
こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女がどんな本を読んで星占いや魔女学をお勉強してきたか、
あるいは太陽と月の魔女の愛読書をご紹介いたします。
第37回は太陽の魔女マリィのおすすめ本。
橋迫瑞穂著「占いをまとう少女たち」(青弓社)です。
まずは表紙をご覧ください。
あのMyBirthdayの表紙が、そのまんま、デザインされています。
サブタイトルは、雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ。
そして
「占いはなぜ女性を引き付けるのか?
雑誌「マイバースデイ」の変遷と社会的・文化的な背景を重ね合わせて読み解き、
1980年代から2000年代の少女と占いの関係性を浮き彫りにする」
というサイドコビーがあります。
あのMyBirthday…!?
そう、実業之日本社から発行されていた、あのあのMyBirthday です。
創刊された1978年から、休刊となった2006年までの30年近く、
少女たちの心の中にどっかりと棲み続けた占い雑誌です。
実はMyBirthday 創刊よりも一足早く、多分半年くらい前だったと思うのですが、
占いに力を入れた女性向け雑誌が、サンケイ出版より創刊されました。
「μ(ミュー)」です。
占い専門誌ではなかったこと、
ターゲット層がMyBirthdayよりもちょっとお姉さんだったこと、
他にも経営的な理由などもあったのでしょうが、
早々に、多分2年としない間に廃刊になってしまいました。
…などといったことを、どうして私が知っているのか?
そうです、まさにMyBirthday創刊前後に占い業界に入り、
占いライターとして仕事をスタートさせたのです。
そして、そののち、μ(ミュー)の編集長と1年ちょっとの間、
べた~っと一緒にお仕事をしていたから。
ですから、この「占いをまとう少女たち」が刊行された2019年、
すぐにこの本に飛びつきました。
もちろん私・太陽の魔女マリィだけでなく、
月の魔女・小泉茉莉花も同じです。
とりわけMyBirthdayに毎号、執筆していた月の魔女ですから、
感慨もひとしおだったのではないかしら。
前置きが長くなりました。
この本は気軽に読もうと思って、サクサクと読み進める本ではありません。
橋迫瑞穂さんは宗教社会学者。
ですから一般書とはいえ、軽い論文を読んでいるような感じ。
MyBirthdayという、少女たちに愛されてきた雑誌を通して、
占いとおまじない、そして宗教とのかかわりにまで言及されています。
創刊当初から年代順に、占い&おまじないの変遷、
そして読者である少女たちの受け止め方に触れています。
さらに、オウム真理教に代表されるような「宗教ブーム」の時代にも
なぜMyBirthdayは暴力の道へと走らなかったのかを考察。
なかなかにヘビィな本なのです。
私自身の仕事史と重なっているので、大変興味深く読みましたが、
宗教とどう関わったのか、あるいは関わらなかったのか、
それが最後の落としどころとなる構成には、ちょっとびっくり。
なぜって、占いと(あるいは、おまじない)と宗教とは
かなり近い所に位置しているけれど、
実際のところは宗教ではないのだ、と最初から認識していたから。
…いろいろなことを考えさせられる一冊でしたが、
ほんの小さなミスと思われる記述がいくつかありました。
たとえば、Sugar氏は鏡リュウジ氏の弟子である、なんてことですけど。
これ、違ってますから。
2人は仲良しだけれど、お弟子じゃありません。
まあ、これは枝葉末節であり、本書の体勢には全く問題ないことなので
読まなかったことにして。
何であれ、MyBirthdayという雑誌の変遷を通して、
私たちや、その頃少女だった女性たちがどう生き、どう考え、
そして占いとどうかかわってきたのかを考えるのにピッタリの1冊です。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。
太陽と月の魔女がどんな本を読んで星占いや魔女学をお勉強してきたか、
あるいは太陽と月の魔女の愛読書をご紹介いたします。
第37回は太陽の魔女マリィのおすすめ本。
橋迫瑞穂著「占いをまとう少女たち」(青弓社)です。
まずは表紙をご覧ください。
あのMyBirthdayの表紙が、そのまんま、デザインされています。
サブタイトルは、雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ。
そして
「占いはなぜ女性を引き付けるのか?
雑誌「マイバースデイ」の変遷と社会的・文化的な背景を重ね合わせて読み解き、
1980年代から2000年代の少女と占いの関係性を浮き彫りにする」
というサイドコビーがあります。
あのMyBirthday…!?
そう、実業之日本社から発行されていた、あのあのMyBirthday です。
創刊された1978年から、休刊となった2006年までの30年近く、
少女たちの心の中にどっかりと棲み続けた占い雑誌です。
実はMyBirthday 創刊よりも一足早く、多分半年くらい前だったと思うのですが、
占いに力を入れた女性向け雑誌が、サンケイ出版より創刊されました。
「μ(ミュー)」です。
占い専門誌ではなかったこと、
ターゲット層がMyBirthdayよりもちょっとお姉さんだったこと、
他にも経営的な理由などもあったのでしょうが、
早々に、多分2年としない間に廃刊になってしまいました。
…などといったことを、どうして私が知っているのか?
そうです、まさにMyBirthday創刊前後に占い業界に入り、
占いライターとして仕事をスタートさせたのです。
そして、そののち、μ(ミュー)の編集長と1年ちょっとの間、
べた~っと一緒にお仕事をしていたから。
ですから、この「占いをまとう少女たち」が刊行された2019年、
すぐにこの本に飛びつきました。
もちろん私・太陽の魔女マリィだけでなく、
月の魔女・小泉茉莉花も同じです。
とりわけMyBirthdayに毎号、執筆していた月の魔女ですから、
感慨もひとしおだったのではないかしら。
前置きが長くなりました。
この本は気軽に読もうと思って、サクサクと読み進める本ではありません。
橋迫瑞穂さんは宗教社会学者。
ですから一般書とはいえ、軽い論文を読んでいるような感じ。
MyBirthdayという、少女たちに愛されてきた雑誌を通して、
占いとおまじない、そして宗教とのかかわりにまで言及されています。
創刊当初から年代順に、占い&おまじないの変遷、
そして読者である少女たちの受け止め方に触れています。
さらに、オウム真理教に代表されるような「宗教ブーム」の時代にも
なぜMyBirthdayは暴力の道へと走らなかったのかを考察。
なかなかにヘビィな本なのです。
私自身の仕事史と重なっているので、大変興味深く読みましたが、
宗教とどう関わったのか、あるいは関わらなかったのか、
それが最後の落としどころとなる構成には、ちょっとびっくり。
なぜって、占いと(あるいは、おまじない)と宗教とは
かなり近い所に位置しているけれど、
実際のところは宗教ではないのだ、と最初から認識していたから。
…いろいろなことを考えさせられる一冊でしたが、
ほんの小さなミスと思われる記述がいくつかありました。
たとえば、Sugar氏は鏡リュウジ氏の弟子である、なんてことですけど。
これ、違ってますから。
2人は仲良しだけれど、お弟子じゃありません。
まあ、これは枝葉末節であり、本書の体勢には全く問題ないことなので
読まなかったことにして。
何であれ、MyBirthdayという雑誌の変遷を通して、
私たちや、その頃少女だった女性たちがどう生き、どう考え、
そして占いとどうかかわってきたのかを考えるのにピッタリの1冊です。