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太陽と月の神話 72 月の影の話 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
本日ご紹介するのはミャンマーに伝わる月の影のお話。

昔、ひとりの老人が飼っている兎と一緒に暮らしていました。
老人は貧乏で人の家の稲の脱穀を手伝って、
わずかばかりのお駄賃をもらって細々と暮らしていました。
ある晩、老人は月をみあげて、
「連れあいがほしい」とひとりごとをいいました。

月の女神はそれをきき、一人暮らしを気の毒に思って、
翌日老婆に姿をかえて、老人の家をたずね、
ふたりは兎とともに、にぎやかに暮らしていました。

ところが、なぜか、夕方になるときまって老婆の姿がみえなくなりました。
不思議に思った老人は、老婆に、日が暮れるとどこにいくのか、
お前は誰か?と詰問しました。
老婆はしかたなく、自分は夜に天にのぼって下界をてらす月ですと
うちあけました。
老人はいつも一緒にいたいので天空に連れていってくれるように頼んで、
老婆とともに空に昇っていきました。
月面にみえる黒い影は
稲を打ち続ける老人とそのそばでとびはねる兎の姿なのです。

参考文献  世界神話事典―創世神話と英雄伝説ー  大林太良他編   角川ソフィア文庫



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