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太陽と月の神話50  ミャオ族・6つの太陽 [太陽と月の神話]

こんにちは。太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、中国ミャオ族に伝わる太陽の神話をご紹介しましょう。

その昔、天には太陽が6つあり、交互にひとつずつ空に昇っていたのですが、
ある頃から6つが同時に地上を照らすようになりました。
そのため地上は猛暑となり、
農地に育っていた穀物はあとかたもなく枯れてしまったのです。

王様は、民が飢え死にしてしまう、どうしたものか…と思案し、
弓に秀でた者に命じて太陽を射落とさせることにしました。
ひとつ、またひとつと太陽は射落とされたのですが、
最後に残ったひとつの太陽は、射られてはたまらないとばかりに、
西の山に隠れてしまったのです。
そのため地上には漆黒の夜が訪れ、幾日も幾日も夜ばかり続きます。
酷い暑さも困るけれど、夜ばかりの冷たい日々も困ると
地上の民は頭を抱えるばかり…。

そこで賢人たちが頭を寄せ合い、
声の大きな動物に命じて太陽を呼びだすことにしました。
まず最初は獅子。次が黄牛。
しかしどちらも恐ろしい声で吼えるばかりだったので
太陽は西の山から出ようとはしませんでした。

ところが雄鶏が鳴いたとき。
この美しい声はいったい何者なのかと、太陽が東のほうからそっと覗いたのです。
そのとたん、今までの暗い夜は去り、
あたりはぱーっと明るくなりました。
そして人々は大喜びで太陽を迎えたのです。

以来、太陽は毎朝、鶏が鳴くと同時に
東の空から昇るようになったということです。


参考 『古事記誕生』工藤隆(中央公論新社))

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