SSブログ

太陽と月の神話 第154回 太陽と月の姉弟 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、中央アフリカに伝わる太陽と月にまつわる伝説です。

トーゴのエウェ族の神話です。
太陽と月は大変仲のいい姉妹で、お互いに訪問しあい、楽しくつきあっていました。
二人ともたくさんの子供がいて、月の子は星、太陽の子は魚でした。
魚は水の中に棲んでいなかったのです。

太陽一家が天空にいるときは地上はまばゆいばかりに明るく、灼熱地獄のように暑かったのです。
あるとき、月が姉を訪ねて、お互い子供がうるさくてかなわないので水の中に捨てましょうと
提案しました。

姉は賛成して、自分の子供たちを袋につめて弟と一緒に川にいき、捨てました。
でも、弟は自分の子供たちの代わりに内緒で石をつめていたのです。
そのことを姉は知りませんでした。

朝、太陽はただ一人で空を渡っていきました。
昨日までのように地上は暑くありませんでしたので人々は喜びました。
夜になって、寝床につこうとしていた姉は我が目を疑いました。

月が今までと同じように楽しげにピカピカ光るたくさんの子供たちを連れて空を
渡っていったのですから。。。

姉は怒り、弟の背信行為をなじりました。
弟は魚は水の中に住む方が幸せだと、などいろいろ言い訳をしました。

でも、姉は弟をどうしても許せなくて、二度と訪問しあうことはなくなりました。
天空に一緒に姿をあらわすこともなくなったのです。

世界神話事典   大林太良・伊藤清司 ・吉田敦彦・松村一男編 角川ソフィア文庫
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:占い

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。