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太陽と月の神話117  ウデヘ族の射日神話(ロシア) [太陽と月の神話]

こんにちは。太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今回は、ロシア・沿海州あたりに住む少数民族ウデヘ族に伝わる
太陽にまつわる神話をご紹介しましょう。

アジアには射日神話と呼ばれる神話がたくさん伝えられています。
太陽は空にたったひとつしかありませんが、
それらの神話の中では複数の太陽が登場し、
そのための不都合があったので、
弓矢で射落とす…、そんな神話です。

さて、遠いとおい昔、ウデヘの空は今よりもずっと低く、
また太陽はふたつありました。
そのためウデヘは非常に暑かったのです。
生まれたばかりの赤ちゃんなど、暑さのためにすぐに死んでしまうほど。
だから生まれたらすぐに水の中に移動させ、
水中育児をしたのだとか。

あまりの暑さにとうとう我慢できなくなったひとりの男が
弓矢をキリリと引き絞り、太陽に向かって矢を放ちました。
すると、矢はみごと命中。
その結果、矢が刺さってしまった太陽は
それまでのようにあつい熱を放つことも叶わず、
強い光を発することもできなくなりました。
実は、この矢が刺さってしまった太陽こそ、今の月。

それと同時に、低かった空も高く高くあがっていったのです。

こうしてウデヘの人々は
灼熱の恐怖と苦しみから無事に逃れることができたということです。


参考:『太陽と月の伝説』森村宗冬・著(新紀元社)





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