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太陽と月の神話38 イルカの息子ドゥドゥゲラ [太陽と月の神話]

こんにちは。太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、パプアニューギニアに伝わる神話をご紹介しましょう。

その頃、世界は永遠の闇の中にありました。
太陽がなかったためです。

ある日、ひとりの女性が海で遊んでいるとイルカがやってきて、
彼女の脚に体をこすりつけました。
その後、彼女の脚はどんどんふくれていき、痛くなりだしたのです。
父親に頼んでそこを切開してもらうと、
ひとりの男の子が飛び出しました。
その赤ん坊は、ドゥドゥゲラと名付けられました。

ドゥドゥゲラはぐんぐん育ったのはいいのだけれど、
とても攻撃的だったので、
他の子供たちからうとまれてしまうほど。
母親はドゥドゥゲラが他の子供たちに危害を加えることを恐れ、
彼を父親の元へ送ることにしました。
海にやってくると、あのイルカがドゥドゥゲラを口で受け取って、
はるかかなたの東の地平線へと連れていき、
空にぽーんと放り投げました。

ドゥドゥゲラは放り出されると同時に空高くへとのぼりはじめ、
ついには天に輝く太陽となりました。
こうして世界は初めて夜明けを迎えたのです。

しかしドゥドゥゲラは熱く熱く輝いたため、
その強烈な熱によって世界は干上がりそうになりました。
そこでドゥドゥゲラの母親は災厄が起きないようにと、
石灰岩のかけらを空に放りあげました。
それは大地と太陽との間の雲となり、
太陽=ドゥドゥゲラの熱を和らげてたいうことです。


(「世界神話事典」柏書房)
(「世界の神話」青土社)

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