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太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第43回 媚薬 [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]

こんにちは。
太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2022年10月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithグリフィン&ペガサス」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをご紹介しましょう。

太陽と月の魔女カード新.jpg
   

第43回目は月カードから、14媚薬。

IMG_0549.jpg

20世紀前半に活躍したオーストリアの作家ヘルツマノフスキー=オルランドの作品に
「皇帝に捧げる乳歯」という小説があります。
この小説には媚薬の話が取り上げられています。
そのくだりをご紹介しましょう。

ウィーンの宮廷書記官であるアインフーフは
街で大人気の歌姫に恋をしました。
猛アタックするのですが、いっこうに色よい返事がもらえません。
ドナウ川に身投げをするかも、というくらいに落ち込んでいたところ、
友人グロースコプフが妙案を授けました、
「中世魔術の秘法を使いたまえ」。

ウィーン旧市街の一角に愛の霊薬、つまり惚れ薬を調合できるお婆さんがいる。
かの妖術師カリオストロの料理番をしていた女性だ。
そのお婆さんを訪ねて霊薬を調合してもらうといい、と。

アインフーフはさっそくお婆さんの家に足を運び、
その霊薬を求めました。
「何でもないことだよ。
奇数日の金曜日にマンドラゴラの根を買っておいで。
その際には右の肩越しに、指を折り曲げたまま受け取ること。
それを私が煮立て、黒いむく犬の尻尾を燃やし、
白鳩の糞をふりかけ、
乾燥させたワニの脳髄も加えるんだ」。

宮廷書記官ワインホーフは薬草店に出向き、
お婆さんに言われた通りの買い物をして
一世一代の恋を叶えようとするのですが…。

…そんな一節が記されています。
ワインホーフが求めた霊薬こそ、媚薬。
この小説の妖しさを、いやがうえにも増す小道具として登場しているのですね。


参考:「悪魔の話」池内紀(講談社現代新書)




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