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太陽と月の神話104  太陽神を射るヘラクレス(ギリシア) [太陽と月の神話]

こんにちは。太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、ギリシア神話から太陽にまつわるお話をご紹介しましょう。

ギリシア神話には英雄ヘラクレスが登場します。
ヘラクレスは、最高神ゼウスと人間の女性アルクメネの間に生まれた子です。

幼い頃から恐ろしいほどの力を持っていたヘラクレスは
ある日デルフォイの神殿で
「 ティーリュンスの王エウリュステウスに12年間仕え、
エウリュステウス王が出す10の難業を成し遂げれば
神々の一員となれる 」
という神託を受けました。
そこでエウリュステウス王に仕えたのですが
王は、有能なヘラクレスによって王位を奪われるかもしれないと怖れ、
ヘラクレスを亡きものにしようと
12もの難題を押し付けたのです。

その第10番目の難題に、太陽のお話があります。

10番目の難題は、
世界の周囲をめぐって流れている大洋オケアノスに浮かぶ
エリュテイアという島から牛を持ってくること。
といっても、ただの牛ではありません。
頭が3つ、下半身も3つという怪人と、
頭が2つの怪獣犬によって守られた牛なのです。

数々の難題をクリアしながらアフリカに辿り着いたヘラクレスは
10番目のこの難題に立ち向かったとき、
はたと船がないことに気付きました。
船がなければオケアノスを渡り、エリュテイア島に辿り着くことができません。
どうしたものかとあれこれ考えたのですが、
あまりの暑さに思考がまとまらず、
太陽の熱気を呪い、怒りをたぎらせました。

悪いのは全て太陽のせいだ! 
そう考えたヘラクレスは
熱気の元である太陽に向けて矢を射ろうします。
すると、とのとき、太陽神ヘリオスがあらわれ、
ヘラクレスのその強気さ、大胆さをほめたたえ、
船の代わりにと、自分の持つ黄金の杯を与えたのです。

こうしてヘラクレスは、太陽を射落さずにすんだのです。

太陽神ヘリオスからもらった大きな黄金の杯を船としたヘラクレスは、
無事にエリュテイア島に上陸。
怪人、怪物犬をこん棒で打ち殺し、みごと牛を奪い、
10番目の難題をクリアしたのでした。


参考:『太陽と月と伝説』森村宗冬・著 (新紀元社)

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