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太陽と月の神話82 月と生理 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
本日ご紹介するのはインドネシア セラム島のヴェルマーレ族につたわる
月と女性の生理に関する神話です。

ラビエが死んで天に昇って月となり、トゥワレ(太陽)の妻となりました。
そして、長女ボウワ=タカイヤと3人の男子を出産しました。

トゥワレは大洪水を起こして大地を滅ぼし、人間どもを絶滅させようとします。
地上にいた長女のボウワは人間たちを高い山の頂に避難させました。
しかも、水量はどんどん増え、危険がせまってきます。
ボウワは月である母親ノラビエが夫のトゥワレから贈られた銀の褌をとって体につけ、
天上の父トゥワレに向って不実は行為をなじりました。
すると水量がふえるのが止まったのです。
そのとき、人間たちのもとにいた一匹の犬が吠えると、
水位がたちまち低くなって大地は元どおりになりました。

そこでボウワは銀の褌を脱ぎました。
ボウワはその褌を三日間つけていましたが、
そのとき以来、ヴェルマーレ族の女たちは生理があるようになったのです。

月であるラビエもまた月水をもっており、
その期間中、すなわち3日は天空に姿をあらわしません。

ヴェルマーレ族の女たちも同じように生理中の三日間は
家に住まず、月経小屋で暮らさなければならないのです。


世界神話事典  大林太良他、 角川ソフィア文庫






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