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太陽と月の神話79 変若水(おちみず)と死水 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
本日ご紹介するのは沖縄の宮古島に伝わるお話。

沖縄の宮古島に人間が住むようになった遠い昔のこと。
天上の太陽と月が下界の人間を愛おしまれ、
いつまでも長生きさせることにしました。

ある夜アカリヤザガマという怪物に
ひとつは変若水、もうひとつには死水が入った二つの桶を
天秤棒で担がせて、地上に遣わした
出立のとき、太陽と月は変若水のほうを人間にあびせて、
いつまでも長生きできるように、
死水は心がけの悪い蛇にあびせるように念をおしました。

ところが長い旅を続けていたアカリヤザガマはくたびれて、
途中で桶を下して路のかたわらで小便をしました。
そのとき、どこからともなく大蛇があらわれて、
そのすきに変若水をあびてしまった。
これをみて、アカリヤザガマは驚いて蛇を追い払ったが、
蛇が浴びた残りの水を人間にあびせるわけにいかないので
しかたなく、死水の方を人間に頭からあびせてしまった。
アカリヤザガマが天に戻り、そのことを報告すると
太陽は大いに怒り、せっかく人間を長命にしてやろうとしたのに
だめになってしまった。。。
その罪の償いをしてもらおうと言って、
アカリヤザガマに、人間のいる限り、宮古島が青々としている限り、
罰として、桶をかついで永久にたっているように命じました。

月の中に桶をかついでたっているのは
そのアカリヤザガマだそうです。

世界神話事典  大林太良他、 角川ソフィア文庫






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