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太陽と月の神話224  太陽になった兄(コーカサス) [太陽と月の神話]

こんにちは。太陽の魔女マリィ・プリマヴェラです。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、コーカサス地方に伝わる太陽にまつわるお話をご紹介しましょう。

遠い遠い昔、この世界に太陽はなく、
その代わり光り輝くものが地上にありました。
あるとき、神がその光輝くものを天に呼んでしまわれたので
地上は真っ暗闇になってしまったのです。
地上のものたちはたいそう困りましたが、
あるとき、ようやっと空に光り輝くものが現れました。
それがいま、私たちが太陽と呼んでいるものです。

その経緯は、こうです。
光るもの2つは腹違いの兄弟。
ある時、神はふたりのどちらかが昼の光、つまり太陽になり、
もう一方が夜の光・月になるようにと命じました。
そして朝早く起きたほうが太陽になり、
遅かったほうが月になるようにと。

兄も弟も、太陽になりたかったので、ちょっと工夫をしました。
兄は夕方から寝床に入りました。
たくさん眠って早くに起きる作戦です。
弟は、寝床にトゲやイラクサを敷いて、眠らないように頑張りました。

ところが弟は眠気に負けて、夜明けにぐっすりと眠ってしまったのです。
一方の兄は早くからたっぷり眠ったので
早朝に目覚め、すぐに世界を照らしに出かけました。
弟が起きたのは、兄である太陽が世界中を照らしていたとき。

こうして兄は太陽の地位を獲得したということです。


参考:「世界の太陽と月の民話」三弥井書店


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