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太陽と月の神話 第212回 空の世界 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今日は、アメリカに伝わる空の世界のお話。

昔、いろんな動物たちはみんな三番目の世界に住んでいたのですが、
四番目の世界に引っ越すことにしました。

3番目の世界のリーダーはいつも一緒に助け合う事が肝心と念をおしました。
でも、コヨーテだけは、いつもいたずらするし、ずるするので嫌われていたので、
連れていかないことにしました。

でかける用意ができて、みんな四番目の世界にむかって上へあがっていきました。
やっとたどり着きましたがそこは真っ暗。
何もみえなくて、みんながぶっかりあったりするのでだんだんとこわくなって、
うさぎとリスが三番目の世界にもどってリーダーにききました。

リーダーは火をおこして、燃えている間に分厚いマットを織って、
火の中から熱い炭を集めてマットに包み、ぎゅっと先を結んで、
ウサギとリスに第四の世界にもっていくようにいいました。

二人は第四の世界に戻って、空にそれをなげると太陽になりました。
でも、太陽は少しずつ西の方へと動き出して、とうとう見えなくなり、再び真っ暗に。

困ったみんなはまた第三の世界にウサギとリスを戻して、
リーダーに聞きました。

リーダーは前より、もっと大きな炭を作って、マットの上におせて
大きな包みにしました。

それを第四の世界に戻って、空になげると月になりました。

太陽と月だけでは何かが足りない。
またうさぎとリスは第三の世界に戻ってリーダーにききました。

今度は前のよりさらに大きな火をもらって、第四の世界に戻りました。
あまりに重く、熱かったのを我慢したのでウサギの目は赤くなりました。

それをみたコヨーテが二人の後をつけて、のぞいていました。
大きな包みをあけて、アナグマがみんなの絵を熱い炭でマットの上にかいていました。

それをみたコヨーテが飛び出して、それを空になげてしまいました。

炭はばらばらに散って、たくさんの星になりました。
アナグマの描いた動物たちの姿が空にうかんでいます。
これが星座です。
星がかたまったところは銀河です。

コヨーテの悪事をリスは三番目の世界に戻ってリーダーに言いつけます。
リーダーは自分も四番目の世界にいって、コヨーテにでていくように命じ、
マットにいれて、南東の方角に投げ込みました。

リスを北西のすみに送り出して、動物たちの番をするように命じました。

この星座は北斗七星とよばれています。

太陽と月と星はこんな風にできあがったのだそうです。

参考文献 世界の太陽と月と星の民話 外国民話研究会 三弥井書店 



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