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太陽と月の神話 第189回 不死の薬 [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。

太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
今回は、月にあるという不死の薬のお話をご紹介します。

かぐや姫は、月から天人たちが持ってきた不死の薬を地上に置いて、
月の都に帰っていきました。
帝はたいそう嘆いて、「天にいちばん近い山はどこにある?」
とききました。
そして、駿河の国にある山が天に近いときいて、
次の歌をしたためて薬を勅使にもたせました。

逢うことも 涙にうかぶ  我が身には

      死なぬ薬も   何にかはせむ

(あなたに逢うこともできなくて泣いてばかりいる私に、
不死の薬が何の役にたつでしょう)

勅使は帝の命にしたがって、その山の頂でこの歌を書いた手紙と
不死の薬の瓶をならべて火をつけて燃やしました。
その山が不死、すなわち、富士の山といわれているのだそうです。

参考文献 月の時間 森光伸 光村推古書院 
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