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太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわるお話 第12回 月カード 12 ワイン [太陽と月の魔女カードのシンボルにまつわる話]

月の魔女・小泉茉莉花です。 太陽と月の魔女( 太陽の魔女=マリィ・プリマヴェラ月の魔女=小泉茉莉花)のユニットが2019年4月に発売した
「太陽と月の魔女カードwithフェニックス&ドラゴン」のカードのシンボルにまつわる
神話や伝説などをお話する新企画です。
               
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第12回は月カードから12・ワインです。
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寂しい岬に美青年がたっていた。
海賊たちはお金持ちだと思って身代金をかせごうと思い、彼をさらう。
でも、何度縛っても、縄はとけて美青年は笑っている。
「人間じゃない。早く船からおろそう」と舵取りは言ったのだったけど、
船長はききいれなかった。
すると不思議なことがおこった。
船の甲板をワインが流れ始めたのだ。
甘くかぐわしい神様の香りだった。
水夫たちが驚いていると、今度は帆の先にぶどうの木が枝を広げて
葡萄の房がいくつもたれてきた。

帆柱には花が咲き始めた。
さすがに船を陸地に向けようとしたときはもう遅かった。

神は獅子に変身してほえた。
獅子は船長にとびかかり、
水夫たちは恐怖のあまり海にとびこんだが、その姿は海豚になっていた。

神は水夫だちに忠告した舵取りだけをひきとめてこう言った
「気遣いするな、よい舵取りよ。我こそはディオニソスだ。」と。

*ディオニソスはバッカスの名でよくしられている葡萄酒の神様です。
参考文献 花の神話学 多田智満子 白水社
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