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太陽と月の神話 51 月神シン [太陽と月の神話]

月の魔女・小泉茉莉花です。
太陽と月にまつわるお話は世界中にたくさんあります。
太陽と月の魔女ブログでは、そんなお話をご紹介していきたいと思います。
本日ご紹介するのはメソポタミア神話の月神シンのお話です。

シンはシュメール人の月神であり、シュメール人がメソポタミア地域の覇権を奪われた後も、
月神として、部族の信仰の対象でした。
正義と裁定がシンの仕事であり、夕方になると、青髭をはやしたこの神は、
三日月型の船にのりこんで天空へとあがっていき、悪事を暴きました。
満月はシンの王冠に、三日月は武器にみたてられることもあったのだそうです。

シンはまた叡智を司どる神としても崇拝されていました。
これは、満ち欠けによって時間を刻んでいると考えられていたためです。

チグリス・ユーフラテス川の流域にすんでいたシュメール人やアッカド人は、
月の形が変わるのは月の神であるシンが、そのつど姿をかえて、
夜空を照らしたからだと考えていたようです。
彼らは月の形の変化をこまかく観察して、その周期から暦を作ったのだといわれています。

また、シンの信仰の中心拠点となったウルでは、月神シンのおかげで豊かに暮らせると信じていました。
そのため、ウルでは、月神シンを「神々の王、空の長、万物の父」とよんで
この神話の最高神であるエアよりも上位にすえていたそうです。
シンの別名ナンナルは「光をだすもの」を意味するnarnar(ナルナル)が変化したものだとか。

参考文献 太陽と月の伝説 森村宗冬(新紀元社)




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